農業体験を通して見詰め直す食と自分自身

Pocket

農業とは

土地を利用して作物の栽培または家畜の飼養を行い,
人間の食べ物となる生産物を生産する活動の事です。

私達は食べ物を食べて暮らし、生きて行く事ができます。
その食べ物を作り、人間を生かす仕事、それが農業です。

自然の恵みであり農の恵みである食を家庭に、レストランに、コミュニケーションの場に
生産して届ける、誇り高き人間の原点と言える生産活動です。

食に対する意識の低下と農への関心の薄れ

現代、若者の間ではインスタントラーメンやスナック菓子、冷凍食品など
普段の食事にける食材へのこだわりや食の質への関心が薄れています。

その一方で外食では高級食材を使った非日常的な食品を外食に求めたり、子供がいる家庭であってもファストフードやファミリーレストランなどで簡単に食事を済ませてしまう
事ができるため食材を見る、知る機会が減少する傾向にあります。

食材に対する意識の低下が招くのは農への関心の低下であり、子供、若者で
農業の存在すら知らない人も珍しくありません。

実際農村の若者たちは都心へと移ってゆく傾向があり農村の過疎化や農業の
人手不足が問題となっています。

 

国民全体で農の価値、重要性を見直す動き

今一度、農の価値を見直そうという動きや流れが生じています。
稲刈り体験、酪農体験、またわら細工作り体験などの農業体験ツアーを組む事で
若者を農村に集めようという農家の働きかけです。

若者がそうして農の価値を知る事により、それは、いずれその若者たちが作る家庭に運ばれ
国民全体の「食への意識」が変わる事でしょう。それによって食を生み出す農業の重要性は
見直されてゆくはずです。

初めての農業体験

今若者の間で農村へ農業体験をしに行くツアーが話題です。
ツアーには温泉などのレジャーなどもついてくるため農業に興味があってもなくても最初は好奇心だけでも、まず行ってみようとする
若者もいます。

最初は遊びのつもりでも、稲刈りや酪農などで汗をかいて作業の大変さを学びそして収穫した食物を
自ら食べてみる事で収穫によって食物を得る事の喜びを知ります。

田舎の自然に触れ合ったり全ての食物に宿していた命を感じたり…
全てが新鮮で躍動感あふれる体験です。

農業体験を通して農を、食を、そして自分自身を見つめ直す事になるのです。

始めて使う農業機械、農機具

始めて鎌で稲を刈った時…誰もが生命の音を聞くと言います。
黄金に輝く稲穂は刈り取られ、米となり私たちを生かす食材となり私たちの体の一部として
生まれ変わります。

そして桑を使って土を耕し鋤を使って雑草を取り除いて次の種子を植える
準備をするのです。

農業機械は今様々な物が出回っていますが「鎌」「桑」「鋤」は今も昔も変わらぬ農業器具です。
昔から農民は私たちの食物を作るための作業をしてきました。
これらの農機具を使った作業の全てが私たちの食事へと
繋がっている事を実感します。

一度、農業体験にて鎌を持ってみませんか?パソコンのマウスをいじっているのと
違う喜びが手から伝わるはずです。

就農・農業婚活・移住

こうして農業体験を通して農の大切さ、食の価値に気づく事で農業を職業として選ぶ若者がいます。
「農業女子」と呼ばれ農業と共にある女性の生き方を追求する若い女性も増えています。
それは「就農」と呼ばれます。また40代、50代の中年であっても退職後に農村へと移住して就農する人もいます。

 

また「農業婚活」と呼ばれる婚活もあり農業体験ツアーでの新しい出会いを通して結婚相手を見つける
活動もあります。農業によって同じ汗を流し「同じ釜の飯を食う」事で距離が縮まり素のままの
相手と交流する事で生涯のパートナーを見つけるツ農業婚活は成功率が高く相手を見誤る事の少ない
婚活であると言えます。

農と食と自分

農業に少し興味がわいてきましたか?
農の価値を知る事は食の大切さを知る事であり自分と向き合う事です。

自分が今どんな食事をしているのか、どんな食材が使われているのか
それはどこから来ているのか全てが繋がっている事がわかるはずです。